「未来を変えたいなら補助金を使え!」

2024年11月25日
補助金は毎年、年末に生まれます。

11〜12月の閣議決定、1月の国会通過が例年の流れです。
総裁選、総選挙と政治が大きく動き、与党の過半数割れなどありましたが、中小企業への対策は無事来年度も行われそうです。

私は補助金のお手伝いが好きです。
補助金の取得に必要な事業計画を立てる
経営者の方と事業計画という「夢」を語れることに幸せを感じるからです。

私が書かせていただいた本には、2/3のスペースを割いて、事業計画の書き方が掲載されています。
補助金は未来に向けた投資を国が応援してくれるものなので、「革新的」な売り上げアップが必要と書かれています。
私は、経済産業省のお役人にあったときに質こんな質問をしてみました。

「革新的とはどれくらいの売り上げアップが必要でしょうか?」

答えは、「数%では革新的とは言えないですから、少なくとも2割とか3割くらい売上が上がる事業計画がいいでしょう。」でした。
普通、1年で2割3割の売上増加の計画を立てたら、税理士さんや銀行から「本当にできるんですか?」と突っ込まれます。
しかし、補助金の事業計画はそのくらいでちょうどいいということです。

たしかに、大切な税金を投入してもらうのですから、売上を大幅に上げる計画は必要ですよね。

こういったとき「バックキャスティング」の考え方が重要です。
「バックキャスティング」とは「未来から今の行動を決める」という思考法です。
スタートアップ経営者には特に求められる考え方です。
「バックキャスティング」で3年、5年後から現在を見たとき、この一年の行動計画は決まります。
今のままでは達成できないことが明らかなので、これまでにない新事業が必要だったり、新たな市場開拓が必要だったり、今まで考えもしなかった考え方でビジネスを進めることになるかもしれません。
そこに苦しいけど大きな可能性があり、それを見つけるのが補助金の事業計画のコアな部分です

「バックキャスティング」の反対は、「フォアキャスティング」です。
「現状から未来を考える」ことを言います。

変化が激しく、よくできない時代だからこそ、現状を前提に未来を考える「フォアキャスティング」は危険です。
現状維持を前提にしては、環境変化に対応できません。

補助金は、本来、「バックキャスティング」による、変容を求める制度です。
そう考えると、来年度いくつもの補助金の公募があることが確定しましたので、一つくらいは取り組んでみては如何でしょうか?

「未来を変えたいなら補助金を使え!」

 

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