年内最後の買い物は撮影用老眼鏡!

2024年12月30日
今日はメガネを買いました。それも老眼鏡。

私は普段、裸眼で生活しています。
10年くらい前まではメガネをかけていました。
もともと目は良かったんですが、21歳で就職した証券会社で毎日ブルーライトの画面で株価を追っていたら急速に目が悪くなり、1.5以上あった視力が0.3以下に下がってメガネをかけるようになったのです。
その後、10年くらい前、なぜか視力が0.7くらいまで回復しましたのでメガネが必要なくなりました。
自分では、老眼と近眼がうまくミックスしてくれたんだと解釈しています。

しかし、最近ある悩みがありました。
好きなカメラ撮影で自分の納得する写真が撮れないことです。
裸眼だとカメラのファインダー(カメラ撮影時の覗き穴)の映像がぼやけてうまく見えない。
微妙なピントが合わせが正確にできないんです。
最近は大きな液晶画面で確認できますのでなんとか誤魔化してきました。
自分の「老い」を認めたくない気持ちもありました。(笑)

そんな中、昨日、12月29日に撮影を依頼されたエステサロンの撮影が全く予想外の悪い出来でした。
ピントが合わない上に、色もうまく合わせられない…
もうだめだ。

かなり落ち込みました。
俺は歳を食って撮影ができなくなった。カメラマン引退。
もうカメラをやめて、機材を売り払おうかと、
相当弱気になりました。

一晩悩んだ末、カメラ撮影専用の老眼鏡を買うことを決断しました。
遠くはぼやけてもいい、ただただ、カメラのファインダーがクリアに見えるメガネが欲しい
と自分の愛用している一眼レフカメラ「SONYα7R」を片手に近くのメガネ屋さんに入りました。

検眼用のメガネで、ファインダーを覗き込み、見え具合を確認しながらの検眼。
お店の方は特殊な私の依頼に親切に対応くださいました。
レンズを変えてはカメラを覗き込む、
またレンズを変えてカメラを覗き込む、
その連続。
変なメガネで、カメラを覗き込み何回もシャッターを切る変な人と周囲の人は思ったでしょう。

結局、担当者の方は1時間近く付き合ってくれました。
老眼の度はかなりきつい2.25
いよいよ最終段階となりました。

私は、やや緊張し、レンズの焦点距離を24mmのマックスまで寄り、
絞りを開放のF2.8に上げて、
近くの机の上のボールペンをファインダーでのぞきました。

すると見えたんです!!
ファインダーの中心に見えたのはボールペンの先端でしたが、
その先端にピッタと焦点が合い、
その周りは全てボケて、ありふれた単なる机の上が、ドラマチックな空間に変わりました。

これこれ。
この瞬間がカメラの醍醐味です。

私はこれまで、自分の老いを受け入れられなくて、しばらくこの感動を味わっていませんでした。

広い眼鏡店の店内をそのまま歩かせてもらい、様々な場面を撮影しました。

メガネを見るお客さん、
整然と並べられた色とりどりのフレーム、
大きな窓から見える駐車場ののぼり

カメラのファインダー越しには、クリアな画像が確認できます。

普通の人にとっては、一つ一つのありふれた風景、いつも、いつまでも変わらない風景。
その風景がカメラマンがシャッターを切ることにより
250分の1秒だけが四角く切り取られ、永遠に残る。
これが、写真撮影で行われることです。

その緊張感が蘇ってきました。

フレームは、少し高かったのですが、レンズが上に跳ね上げられるタイプにしました。
これで、メガネを外さず、ロケーションハンティングもできます。

メガネが到着するのは1月12日。
来年はまた、撮影が楽しくなりそうです。
来年は60歳。
老いと上手く付き合いつつ、まだまだ可能性を追い求めたい。

みなさん、来年もよろしくお願いします。

     

     

     

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