2024年12月29日
2024年の思い出の一つは、京都のアルミ切削加工会社「HILLTOP(ヒルトップ)」さんの会社見学でした。
HILLTOPさんは、どこにでもある町の鉄工所からスタートした会社ですが、
今や「スモールジャイアンツ(小さな大企業)」として
Forbes JAPAN(フォーブスジャパン)の表紙を飾るなど、
独自の経営哲学で成長を続ける日本を代表する中小企業です。
会社見学は驚きの連続でした。
詳しくは、山本さんが書かれた「ディズニー、NASAが認めた 遊ぶ鉄工所」をお読みください。
山本相談役の口からは、
「楽しくなければ仕事じゃない」
「社員をルーティーンから解放する」
「我々は製造業ではなく製造サービス業」
「理解と寛容を以って人を育てる」
など、
社員さんを大切にしようとする思いと決意にあふれたフレーズをいくつも聞きました。
日本の経営者は今、「生産性の向上の課題」に直面しています。
キーエンス社など、徹底した社員管理で高収益を達成する企業が出現する一方で
多くの中小企業経営者は、「社員を大切にし、自主性を重んじたい」という思いと
「生産性を向上させる、収益を上げる」という課題の狭間で苦しんでいると思います。
我々経営者にとって、「社員を大切にしたい」と「収益を上げたい」は、二律背反で
両立できないのではないかと思いかけている経営者も多いかと思います。
そんな思いから私は、「社員さんの管理はどうしているのか」と山本さんに尋ねました。
すると「管理はしない」「管理されたら楽しくない」「管理は大嫌い」
と即座に答えが返ってきました。
この言葉通り、ヒルトップさんは、「管理するのではなく、社員を大切にすることで、高収益を上げる」ことを実現されているようです。
ハードルは高いですが、私もチャレンジしたい!と勇気をもらいました。
こんな企業が存在する日本はまだまだ夢があると希望も感じました。
最後に私は山本さんに、我々中小企業が「真に社員を大切にする経営」を始めるのに最も大切なことは何か?
と尋ねました。
「社員を思いやる気持ち」という返事がやはり即座に返ってきました。
「社員を大切にしたい」が単なる思いなのか、「信念、執念の域」まで強くあるのか、
その信念、執念で、不断の経営努力ができているのか?
そんな問いかけをいただいた会社見学でした。
ヒルトップの山本相談役、皆さん本当にありがとうございました。