現状維持が目的なら「コスト」、ビジョン達成が目的なら「投資」

2024年10月22日
気がついたらやたらとサブスクが増えたので整理しました。

知らず知らずサブスクの金額が増えていく現実、あなたはいかがですか?

Netflix、YouTube、ABEMA、など動画配信系
Salesforce、kintone、サイボウズなどのグループウェア系
Adobe、Microsoft365などの事務系ソフト
有料メルマガや新聞などの情報系

悩むのは「これは無駄かどうか」の判断ですよね。

なかなか判断がつきませんので、ちょっと視点を変えてみました。

今回は、『このサブスクは「投資」か「コスト」か』で振り分けることとしました。
コストなら切る!将来に向けての投資なら残す!そんな感じです。

さらに基準を明確にするためにチャットGPTに「投資とコストの違い」を聞いてみました。

すると、

投資とは、「将来的な利益や価値の創出を目的とした支出」
コストは「現状維持や日常的な運営に必要な支出」

と答えてくれました。なるほど。
企業の価値を上げる目的のあるものは「投資」で現状維持は「コスト」。

これは満点。AIに感謝です。

この観点で、サブスク3つくらい解約できました。
めでたし!

ですが…、この定義に出会って内心ドキッとしました。それは求人についてです。

私の会社は、過去を振り返ると「人手が足らない」と軽い気持ちでアルバイトの社員さんを募集していました。
会社で大きな比率を占める「人件費」ですが、
単純に「人手が足らない」と安易に採用したら、現状維持のための作業をしてもらこととなり、その方は会社にとっては「コスト」になります。
でも、ビジョンや目的をしっかり定め、そのために社員さんにも成長してもらおうと会社の成長と社員さんの成長というしっかりした目的を持って採用したなら、会社としては、その方に「投資」をしていると言えます。
そこまで考えて採用していなかった!

経営者のビジョンや目的次第で、社員さんは「コスト」にも「将来への前向きな投資対象」にもなりうる存在だったことに気づきました。
その方の成長と、会社の成長をしっかり考えて目的を持って採用させて頂かなくては、「人材コスト」が増えて会社は行き詰まります。
一方、ビジョンを持って、企業価値の向上という明確な目的を持って入っていただくならそれは「将来への前向きな投資」。
そのような会社は間違いなく成長するでしょう。

サブスクも、人件費も、経営者がどんな目的を持っているか「コスト」にも「将来への前向きな投資」にも変わるんですね。
そんなことをチャットGPTから教えてもらいました。(笑)

現状維持が目的なら「コスト」、ビジョン達成が目的なら「投資」。

経営の様々な場面で、このことを意識していきたいです。

そんな思いで日本のDXの現状を見てみました。

経済産業省の統計では、日本のDX投資は、「働き方改革のための時短」や「業務効率化」、「デジタル化」などの「コスト削減」が大半です。

IT予算の用途*出典:JEITA

上の定義からすれば、日本の企業は
「人件費というコストを削減するために、デジタルツールのコストを増やしている」
と言えます。
コスト削減のためにコストを増やしているという訳のわからないことになっています。
つまり、現状維持、目先の時間短縮しか頭になく、将来に対するデジタル投資の明確なビジョンがないために、「コスト削減のためにコストを増やす」という矛盾した低次元のループに陥っているのです。
このループは抜けなくてはいけません。
コスト削減に気を取られて、大切なことを見失ってはいけないのです。

コストはなるべく削減し、未来をつくる投資はできる限り増やす。
これが正しい経営判断だと私は思います。

「デジタル分野にこれだけ投資した!」と胸を張る社長さんでも、
「5年後、10年後、当社はこのようなDXを果たすんだ!」という目的やビジョンを持っていなかったら、
それは単にデジタルのコストを増やしただけで、企業価値の向上は果たせないということなんです。
お客様のお話を聞いていると、デジタル分野の支出が「コスト」なのか「投資」なのか曖昧な方が多い気がします。
または、コスト削減のみに熱心で、会社の価値を高めるDX投資を怠っている傾向があるように思います。
そのため、将来のビジョンを明確に持った「デジタル投資」「DX投資」ができていません。
日本のDX投資は売上の比率でいくとアメリカの10分の1なのは、その結果なんだと思います。

「コスト削減のためのデジタル導入」に明け暮れ、「企業価値を高めるDX投資」を熱心にしていない多くの日本企業。
そんな会社の未来はどんどん失われていきそうです。
もう、企業は「コスト削減」からは卒業し、明確なビジョンを持って、真のDXに向かう時が来ているように思います。

もっともっと、「企業価値を高めるビジョンに基づいたDX投資」の重要性に経営者が気づく必要があります。
私もそのような活動の一端を担っていきたいと思います。

現状維持が目的なら「コスト」、ビジョン達成が目的なら「投資」

この尺度を使って会社を見直し、会社の10年後のビジョンを描き、今からできる限りDX投資に予算を割く。
それを始めなければいけないと強く思います。

今、日本の企業に必要なのは、「将来の会社の価値を爆上げする明確なビジョンを持ったDX投資」です。

 

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