「日本一わかりやすい!個人事業主・中小企業のための補助金獲得の教科書」3重版決定!

2024年11月3日
拙著「日本一わかりやすい!個人事業主・中小企業のための補助金獲得の教科書」が3重版されることになりました。

昨年の1月18日に初版が発売になりましたので、2年近く売れ続けていることを素直に嬉しく思います。
ご覧いただきました読者の皆さんに感謝申し上げます。
また、重版率(2版以上)は10%以下と言われる厳しい状況の中、3重版を決意くださった出版社さんにも感謝しています。
本日は、この3重版に当たって、初版出版時の自分の思いを改めて記したいと思います。

出典:「日本一わかりやすい!個人事業主・中小企業のための補助金獲得の教科書」著:尾上 昌人 出版:イースト・プレス

補助金は1年ごとでどんどん変わりますが、2年経ってもこの本が売れ続けています。
その理由を自分なりに分析すると、この本は、個々の補助金の知識ではなく、より本質的な事業計画の作り方を中心とした内容になっているからだと考えています。

個別の補助金の知識を書いた本は多いのですが、補助金申請の際の事業計画の書き方を詳しく書いている本は他にありません。

「補助金の本は売れない」と断られた出版社もありましたが、わたしはどうしても、このような補助金の事業計画の書き方を多くの方に知ってもらう本を出したいと考えていました。

補助金で実際に支給されるお金も大切ですが、経営者の夢を実現するには、事業資金と共に、その事業を実現するための詳細で具体的な事業計画が必要であることをここ数年の補助金申請で実感したからです。

補助金の事業計画で重要視されるのは銀行や税理士さんが指導くださる堅実で現実的なものとはちょっと違います。
補助金の事業計画には、
1.新しい顧客を獲得して、会社が劇的に変わるための、今までにない斬新なアイデア
2.それを実現する商品設計、販売促進計画、スケジュール
3.会社が生まれ変わるくらいの大胆な増収増益計画
が必要です。

補助金で採択されやすい事業計画は、銀行や税理士さんには、「ちょっと無理なんじゃない?」と言われるくらい大胆なそれが必要なのです。

そのような事業計画は、ほとんどの経営者は書いたことがありません。
銀行や税理士さんは、現実可能な翌年の決算の帳尻に関心があるからです。

私はそんな夢のある事業計画を作ることで大きな成功を手にした経営者さんを多く見てきました。
そして、この本を読んだ中小企業経営者や個人事業主の方に、そのような夢を現実にする事業計画とそれが実現した未来を手にいてれいただきたいと思いました。

このような私の経験をもとに書いた拙著の出版の思いを、一言で表すならば、
「中小企業経営者に対するエール」
です。

私は昭和40年生まれで、3人兄弟の末っ子。
父親は国鉄、製鉄所の会社員を経て、街の洋品店を経営をしていました。
母親はお茶農家の2女から、一念発起し、名古屋での美容師の修行を経て、美容院を開業しました。
我が家には、20歳前後の住み込みの見習い美容師さんが常時3人いました。
食事は、毎日家族5人、見習い美容師3人と8人で賑やかなものでした。
学校から帰ったら、父も母も家にいることが私にとっては、とても安心でした。

闇もありました。
父親の投資の失敗。
毎晩の資金繰りや帳簿つけ
従業員さんとのトラブル
……

私は、その後、新卒で証券会社に入社し8年間、延べ3,000人の経営者の口座をお預かりし、運用のお手伝いをしました。
お客様のほとんどは、私の父母と同じく、中小企業経営者や自営業者でした。
みなさん、あたたかくしてくださり、私の話をよく聞いてくれました。
訪問すると野菜をくれたり、子供の出産のときに、ベッドをくれたりしました。
そんなお客様のお役に立つためには、株や投資信託の運用で利益を出してもらいたいと心から思いました。

しかし、当時は、バブル崩壊などで思うようにお客様に利益をもたらすことができなかった上に、株は会社の「推奨銘柄」以外は勧めてはいけないと言われ、気乗りしない銘柄をお客様に買っていただくことが常態化しました。

そんな不充足感を抱えたまま、会社を退社し、自らITコンサルの会社を立ち上げましたが、お客様は父母のような中小企業経営者や個人事業主と決めていました。
私にとっては、証券会社でできなかったことのリベンジの気持ちが強かったです。

補助金は、そうした中小企業経営者の投資を促進するための資金を国からもらえるありがたい仕組みです。
どうせ投資するなら、少しでも補助金を絡めて、お客様の資金繰りを助けたいという思いでした。
コロナ禍では、その思いが特に強く、補助金の採択実績が累計100件を超えるまでになりました。

前段でも書きましたが、補助金は、資金調達の側面もありますが、3-5年の事業計画で、新事業を発掘したり、生産性向上のための設備投資や教育を立てたりします。
私の経験では、このような形で自社の事業計画を立てると、今まで思っても見なかった新たな分野が見えてくることが多くありました。
「補助金はお金をもらうこと自体も重要だけど、そこで取り組む事業計画はもっと大切である。」ということを訴えたくて書いたのが拙著「日本一わかりやすい!個人事業主・中小企業のための補助金獲得の教科書」になります。
そこで私は、「未来を変えたいなら補助金を使え!」というこの本をつらぬくキャッチフレーズを定めて、事業計画の書き方をご提案しました。

これが私の父母に対する、証券会社時代可愛がってくれたお客様、そして現在お世話になっている方々に対する「エール」となることを願いました。

拙著が引き続き多くの人に読まれること、この本から「中小企業経営者に対するエール」を発信できたらこれほどうれしいことはありません。

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