DX(デジタルフォーメーション)は企業の「土壌づくり」から
〜2021.8.18 おっさんずITメルマガITの果実がザクザク実る「ITの土づくりの3つのポイント」より〜
▶︎日本企業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)成功率は14%で世界の半分以下!
ボストンコンサルティングが2020年10月28日に「デジタルトランスフォーメーションに関するグローバル調査」を公表しました。
世界11カ国の企業850社で日本企業79社が調査対象です。
調査によれば、日本でDXに成功している企業は14パーセント。
調査対象国全体の成功割合である30パーセントの半分以下だったそうです。
日本の企業は世界の半分くらいしかデータとデジタル技術の活用ができていないということですね。
現場でも、デジタル活用が進んでいないのは肌で感じます。
このアンケートは大企業中心ですから、中小企業に至っては、ほとんどデジタル化が進んでいないと思います。
あーあ、コロナがチャンスだったのに!(笑)
▶︎ITツールは「コピー機」や「パソコン」ではないんです。
ゼロックスやリコーからコピー機やパソコンを買えば、何かトラブルあっても、「おーい」と一声かければなんでも解決してくれる、腰が低くて愛想がいい営業マンがもれなくついてきます。
それに慣れた日本の経営者は、DXに必要なIT機器に関しても「ちょっと来て!」と声をかけ、見積もりだけチェックして導入したら終わり。
しかし、DXはそれほど簡単ではありません。DXは道具の購入ではないんです。
私から言わせてもらえば、ITツールは「土のように耕し、育むもの」。
耕していないカチカチの土に、苗木を植えただけで、作物が育たないのと同じように高価な「ITツール」を導入しても、ほおっておいたら枯れてしまいます。
かくして、「ITの苗木」はいつの間にか枯れて、お蔵入りになってしまいます。
▶︎日本の企業は「デジタルの土壌づくり」ができていないだけ!
コロナウイルスワクチン接種では、トヨタ自動車が、豊田市と協力して接種会場の効率化をしていたのが話題になりました。
「トヨタ方式のカイゼン」に代表される日本人の発想力や改善力は素晴らしいです。
日本人は本当に「本気になればできる」人たちが多いですね。私は信じています。
そんな優秀な経営者も現場の社員もデジタルについては「どうしていいかわからない。」と右往左往しています。
なぜかといえば、「手順」がわからないんです。
でもその手順は簡単。「土づくり」なんです。
▶︎「ITの果実」がザクザク実る「ITの土壌づくりの3つのポイント」
それはどういうことかというと、ITツールが活用され、DXが達成されるためには、それ相応の「条件や環境」が必要なんです。
YOUTUBEガーデンチャンネル「カーメン君」によれば、作物が実るよい土のポイントは
・土に栄養分があること
・土に隙間があること
・土に適当な酸度(弱酸性)があること
だそうです。
これをDXに置き換えれば、
・土に栄養分があること=会社にクラウドツールを使う環境・知識・スキルがあること
・土に隙間があること=会社に業務の隙間があること
・適当な酸度があること=会社に適度なリーダーシップとフラット性があること
となるでしょうか。
1つづつ見ていきましょう。
▶︎ITの土づくりの3つのポイント1
「会社にクラウドツールを使う環境・知識・スキルがあること」
経営者・社員が、ITツールに関してわからないことを誰かに聞くのではなく、検索エンジンで調べるなど、自分で工夫できることが大切です。
インターネットがあるのになんでも人に聞く経営者や社員さん、
データ化が重要なのに自分でパソコン入力をしない経営者や社員さん、
事細かい説明がないとITツールを使えない経営者や社員さんが多いとDXは成功しません。
▶︎ITの土づくりの3つのポイント2
「会社に業務の隙間があること」
経営者や社員さんが業務に追われず、業務時間内に打ち合わせや勉強会ができる時間的余裕があることが大切です。
今の時代、ITが活用できていないと作業が増えて経営者も社員さんも忙しく「作業」におわれます。
だから、ゆっくりDXの活用を考えることができず、業務効率がどんどん落ちているのに気づかない会社が数多く存在します。
▶︎ITの土づくりの3つのポイント3
「会社に適度なリーダーシップとフラット性があること」
リーダーシップが強すぎるワンマン社長は「強酸性」、会社がフラットすぎて方向性がまとまらない現状維持型の会社は「強アルカリ性」だと私は思います。
のどちらもDXは根付きませんので程よい「リーダーシップ」と「フラット性」がITの根付く土壌として必要だと痛感します。
▶︎ITコーディネータは「IT、DXの土づくりマスター」です
さて、いかがでしょうか?
あなたの会社にDXが根付かない、ITツールを導入しても成果が出ないと思っているあなた、思い当たる節はありませんか?
農耕民族である日本人は、本来「土づくり」は得意なはずです。
DXに「土づくり」の発想を、そしてITツールを果樹や稲、野菜のように「収穫する」発想を持った時、会社のDXは激変します。
それを支えるのが我々ITコーディネータなんです。
ITコーディネータはいわば「DXの土づくりマスター」ですから、活用しない手はありません。
ぜひ一度、ご相談ください。
「補助金」という「栄養たっぷりな肥料」もご用意していますよ。(笑)
株式会社ニューフォース
代表取締役 尾上昌人