2024年10月27日
最近、お客様の30代の中堅社員の方とお話しする機会が多いです。
経営者とDXのご相談に伺うと、最近は30-40代の中堅社員の方が同席する機会が多いです。
そういう方に出会えると、私は内心「やったー!この会社のDXの成功確率は高い!」
と嬉しくなります。
理由は、簡単です。
そういった30-40代の中堅社員の方は、幼い頃から、パソコンやスマホに慣れ親しんでいて、ITやデジタルに関して理解が深い上に、親の世代である50代から70代の社長始め経営層の考えていることや思考パターンをよく理解しているDXの戦略の上で最高のポジションにいる方だからです。
さらに、社歴が5年以上ある方が多く、社内の言葉にできないルール、社外からは分かりにくい風土などを熟知しています。
現在、DXの取り組みは各社で行われていますが、「あきらめ」や「思考停止」が多くみられます。
経営層が声をかけ、「トップダウン」で命令しても、現場にはそれだけの必然性が伝わりません。
経営層自体が半信半疑で、コンサルタントに言われたことを現場に「指示命令」しているケースも少なくありません。
逆に「ボトムアップ」はさらに困難な状況になっています。
人手不足で現場は業務に追われ、現場から効率化を考える余裕がありません。
そのため、DXの成功には「ミドルアウト」が最適なのです。
「ミドルアウト」とは、「トップダウン」でも「ボトムアップ」でもない問題解決の考え方です。
一般的でないかもしれませんが、私は「ミドルアウト」という言葉を「経営層でも現場でもない、社内の中間的な立場であるミドル層から、上下に変革を進めていくDX手法」という意味で使っています。
私の経験では、従業員10名以上の会社には、社内の中間的な立場、経営者でも現場や若手新人でもないミドル層が存在します。
冒頭、話題に出したような方です。
DXの始まりにあたって、まず、私たちのようなDX推進者は、そうした中間層の意見をよく聞いて、企業文化や様々なDX化の妨げになる事情を把握します。
ここがとても重要になります。
あらかじめ、問題点や普及を妨げる要因を大まかに把握しておけば、そのようなキーマンと情報交換するなどの対策がとれます。
その上で、経営陣には予算の獲得や社内ルールの改革、ツールの導入を働きかけ、より現場に近い方や、アルバイトの方には、マニュアルの作成や使い方の説明など丁寧な導入支援策を立案します。
こういう導入手順をざっくりと「ミドルアウト」のDXといっています。
DXの取り組みは、経営層にとっては、なるべく安く、早く、効果的な取り組みを期待しますし、現場の社員さんにとってはなるべく時間をかけて、丁寧にやってほしいと期待します。そのため、経営層と現場の「利害」が対立することがしばしばあります。
また現場には、「私の仕事が増える」「私の仕事が奪われる」といった疑念や恐怖感がつきまといます。
外部のコンサルタントの思うようには動かないのです。
このような場合には、日頃、現場で一緒に働き信頼感のある中間層の手助けがどうしても必要です。
そういった、中間層は、「仕事ができる人」が多いため、普段から、経営層からも現場からも両方から、業務の要望が上がってきて、手一杯になっているケースが大半です。
DX化はそのような中間層にとって時間短縮や業務効率化のメリットがあり、DXのモチベーションも高いケースが多いです。
まずは、その方々の仕事が楽になる方策を提案します。
そこに納得性があれば、中間層の方が推進役となって社内のDXが加速します。
経営者の皆さんはDX化するときに、安易な「トップダウン」を避け、「ボトムアップ」を期待するだけではなく、経営陣と現場をつなぐ中間層の方の中にDX人材を探し、その方たちが、業務が楽になり、少し余裕持たせるデジタル化や効率化をまず行う必要があります。
そして中間層にDXの効果を実感してもらい、経営層と現場の両面にそれぞれ違ったアプローチをして、最終的に全社規模で進めるDXのプランを描くのです。
そうやって、3-5年計画でDXが全社に広がり、機能し、収益が上がるところまで行くのが理想です。
DXしなければ、日本もあなたの会社も知らず知らずのうちに競争力を失い、規模縮小に追い込まれる未来しかありません。
「トップダウン」でもなく、「ボトムアップ」でもなく「ミドルアウト」でもう一度、DX戦略をご一緒に考えていきましょう。