「2025年の崖問題」と日本のDXの現在地

2024年12月26日
2025年の崖、聞いたことありますか?今日は、この問題と日本の現状についてお話しします。

2025年の崖って何?

日本企業がデジタル化に乗り遅れると、2025年以降に年間最大12兆円もの経済損失が起こる可能性があるということを経済産業省が2018年に警鐘を鳴らしました。
当時、日本中に衝撃を与えました。
日本企業では、1980年代から1990年代に導入された「レガシーシステム」が依然として多く利用されており、世界的に進むDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れに取り残されるリスクが高まっている。
2025年までにデジタル化を進めなければ日本は世界から取り残されるというショッキングなレポートでした。
このレポートは、私がITコーディネータになるきっかけでもありました。

あと数日で2025年その現在地は?

さて、2025年まであと少しですが、「2025年の崖」の現状はどうでしょうか?
2024年12月現在、多くの企業がDXの重要性を認識し、取り組みを進めていますが、以下の課題が依然として存在しています。
 1.レガシーシステムの継続利用: 多くの企業で、1980~90年代に導入されたシステムが未だに稼働しており、これらのシステムの維持・管理に多大なコストがかかっています。
 2.経営層の理解不足: システムの老朽化やブラックボックス化がビジネスに与える影響について、経営層の認識が十分でないケースが見られます。
 3.システム刷新のコスト: 新たなシステムへの移行には多額の投資が必要であり、これが障壁となっている企業も少なくありません。
 4.IT人材の不足: DXを推進するための専門人材が不足しており、特にレガシーシステムの保守に多くの人材が割かれている状況です。

低迷するデジタル競争力ランキング
日本のデジタル競争力ランキングは近年低迷しており、今後の改善が課題となっています。
2024年: 31位(67カ国中)
2023年: 32位(64カ国中)
2022年: 29位
日本の順位は2019年に初めて30位台に転落して以来、30位台で推移しています。

日本は崖から落ちるのか?
いよいよDXの正念場の2025年。
日本は崖から転げ落ちるのでしょうか?
それとも這い上がれるのでしょうか?
はたまた飛躍するのでしょうか?
2018年から続けている日本全体のデジタル化の取り組みは生成AIの分野など徐々に実ってきている分野もあります。
クラウド化もかなり進みました。
経営者の意識も変わりつつあります。
現在、かろうじて崖から転げ落ちる状況にはないと考えます。
経営者一人一人の意識が日本の2025年の崖を飛び越える原動力です。
来年はDX化を推し進め日本の企業が飛躍できるよう、微力ではあっても、草の根のDXを進めていきたい。

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