2024年11月2日
会社のDXを考える時、バックオフィスとフロントオフィスに分けて考えます。
バックオフィスは経理、総務、人事、給与、在庫、売上管理などのいわば、「守り」
フロントオフィスは、よりお客様に近い、営業や窓口、店舗などの「攻め」の部門です。
順番としては、まず、パッケージソフトも多く、業務範囲がわかりやすいバックオフィスのDXが先です。
日本の多くの企業は、IT導入補助金などのおかげで、こちらは充実してきました。
ここから、重要になってくるテーマがフロントオフィス🟰「攻め」のDXです。
この「攻め」のDXの対象は現在のお客様、見込み客ということになります。
ここが一番難しいですね。
完璧な答えがあれば教えてもらいたい!(笑)
「攻め」のDXを考える時、最初に取り組むべきものは、カスタマージャーニーマップの作成です。
カスタマージャーニーとは、顧客が製品・サービスを認知し、購入を検討し、実際に購入して使用するまでの一連のプロセスを指します。
カスタマージャーニーの段階は下記のとおりです。
- 認知:お客様の目に止まる
- 興味・関心:お客様の関心を持ってもらう
- 検討:製品サービスを検討してもらう
- 購入:お客様に買ってもらう
- 使用:お客様に使ってもらう
- 共有・推奨:お客様が口コミで紹介してくれる
まずはこれを洗い出し、デジタル化、見える化の余地を見出します。
私なんか、元々営業なのでこういうのが苦手です。
営業は、とにかく一つ売ってこい!
商品を売るより、自分を売れ!
なんて檄を飛ばされて育ちましたから。
ただ、できる営業マンは、この全てを一人でやっています。
営業マンがいない会社でも、お客様は必ずこうしたカスタマージャーニーを経て商品を購入しています。
これを分解・再構築できるかが、攻めのDXのカギです。
私なりの考えを書きます。
- 認知:お客様の目に止まる
これは、ポータルサイト、ホームページ、SNS、異業種交流会など - 興味・関心:お客様の関心を持ってもらう
お客様に寄り添う商品設計 - 検討:製品サービスを検討してもらう
おためしやフロントセミナー - 購入:お客様に買ってもらう
無理なく、納得して買える価格設定 - 使用:お客様に使ってもらう
サポートの充実 - 共有・推奨:お客様が口コミで紹介してくれる
こちらもホームページやSNSの活用
当社で成功した例としては、金山の美容室バンスヘアさんがあります。
https://bans-bd.jp/
4人の美容師さんと、毎月1回お邪魔して、このカスタマージャーニーについて話し合い、売上を2年で2.5倍にすることができました。
「1,認知」では、ホットペッパーや楽天ビューティーを活用し、お一人、お一人のデータ解析と売り上げ構成を分析し、単価とメニューを決めています。
「2,興味・関心」ではインスタグラムを活用して、毎日配信しています。
「3.検討」に関しては、頭皮の分析ができるマイクロスコープの導入などを行っています。
「4.購入」では、毎月変わる地域ごとの平均単価を参考にサービス価格を変更したり、2月は卒業、3月は入社式、5月は梅雨、など2ヶ月前にキャンペーンを打つように工夫しています。
「5.使用」では、パーマ液のデトックスなどお客様のためになる商品をその場でお勧めし、一人あたりの単価を上げると同時に満足度の向上を狙っています。
「6.共有・推奨」では、600円以上する高めの粗品を配って口コミをお願いしています。
このように、きめ細かな対応は全て、毎月の予約データ、各メニューの販売数、販売価格を美容師さんごとに分析して行っています。
「攻めのDX」は、カスタマージャーニーの再構築から始まる!と私は思っています。
ぜひご一緒に、あなたの会社の「攻めのDX」を実現していきましょう!